介護食作りインストラクター資格

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介護食作りインストラクター資格は、高齢者向けの食事作りの知識に長けており、実際に知識を生かした介護食を作れる人材を認定する資格です。

介護食作りインストラクター資格は、介護食の現場はもちろん、在宅介護の際にも役に立つ資格です。今後も高齢化社会が続くと予想される今、注目度の高い資格です。

より詳細な内容は資格公式サイトをご確認ください。

高齢者でも食べられる食事を作るスキル

介護食作りインストラクター資格では、高齢者でも食べられる美味しい介護食作りのスキルを身に付けられるようになっています。

これから具体的に介護食作りインストラクター資格でどのような知識を習得できるかを見ていきます。

食べられるモノが少ない場合の調理・献立

年齢を重ねると、固い物が噛み切れなくなったり、食べ物が飲み込みづらくなったりと、食事を摂るのが苦痛に感じることがあります。

食事に嫌気がさすと自力で食べられるモノが減り、偏食しがちになり結果として栄養不足になることもあります。

このような高齢者の食事の悩みに寄り添い、高齢者が食べられるよう調理する知識が介護食作りインストラクター資格取得者には身に付いています。

介護食を調理する際のポイントは以下の点です。

  • 食材は大きすぎず小さすぎず、5mm~8mm程度の大きさに切る
  • 野菜や肉の繊維は細かく切る
  • 汁物・スープ類・飲み物はとろみをつける

いずれも噛みやすさと飲み込みやすさを重視したポイントになります。

このポイントを押さえて調理方法に一手間加えるだけで、自宅でも家族と同じ食事を介護食として提供できるようになります。

介護食は食べやすさはもちろんですが、栄養バランスにも気を付けなければなりません。

高齢者が積極的に摂取すべき栄養分は大きく4つあります。以下に食品と一緒にまとめます。

高齢者が摂るべき栄養身体への作用食品
糖質体内でエネルギーに変化・体温保持ご飯・麺・パン・イモ・砂糖
脂質バター・油・脂身
タンパク質身体を作るためのアミノ酸を含む肉類・魚・牛乳・卵
ビタミン・ミネラル身体の調子を整え便通をよくするしじみ、ホウレンソウやにんじんなど緑黄色野菜

とくに高齢者に不足しやすいのが「タンパク質」「ビタミン」だと言われます。いずれも繊維が多い食品である「肉」や「野菜」が含まれることから、高齢者は食べづらい食材を敬遠していると伺えます。

これらに分類される食品を上手く組み合わせて献立を作成する能力が、介護食作りインストラクター資格の勉強の過程で身に付きます。

嚥下能力に合わせた献立も大切

介護食は、食事を作る相手の演歌能力に合わせて調理方法を変える必要があります。噛む力は4つに分類され、噛む力に伴って飲み込む力、嚥下能力も変化します。

以下の表にまとめたように、これらの力と食品の形状も変わってきます。

噛む力飲む力食品の形状(ご飯基準)
歯で噛める飲み込める柔らかめのご飯
歯茎で潰せる飲み込みづらい物もあるよりお粥に近いご飯
舌で潰せる飲み物が少し飲みづらいお粥
噛めない飲み物が飲みづらいペースト状お粥

介護食作りインストラクターは、高齢者個人の嚥下能力を把握し、献立づくりをします。

嚥下能力が下がってくると、食べやすい食材と食べにくい食材が出てきます。

「食べやすい食材」の特徴を一言で表すと「柔らかく口の中でまとまりやすいもの」です。具体的に例を挙げると、お粥やとろみの付いたメニューや、ミンチ状の肉をしようしたメニュー、デザートだとゼリーなどです。

反対に「食べにくい食材」の特徴は「固くて咽やすいもの」です。繊維が豊富な野菜や肉は噛みづらいですし、すっぱい味付けや香辛料が使われたメニューは咽てしまいます。

また、水やお茶なども嚥下能力が低下すると「サラサラして飲みづらい」と感じます。

嚥下能力が低下した高齢者に「食べにくい食材」を食べてもらうためには、料理にとろみをつけたり、ペースト状にしたりという風に「食べにくい食材」を食べやすい食材の特徴に近づける工夫が必要です。

在宅で介護をしている場合は、フードプロセッサーやミキサー、すり鉢があれば食材をペースト状・ミンチ状にするのも一気に楽になります。

ただし、料理にとろみをつけすぎると反対に喉に詰まらせてしまうおそれがあるので、とろみの具合にも気を付けましょう。

食事器具の使いやすさまで意識したい

介護食作りインストラクターは食事管理を行うのはもちろんですが、食事器具に関する知識も兼ね備えています。

食事をよそう「お皿」、飲み物を入れる「カップ」、食事を口に運ぶための「お箸・スプーン・フォーク」にもそれぞれ「食べやすさ」を追求します。

お皿

まずお皿ですが、お皿は「何を使って料理を食べるか」によって選び方が変わります。

お箸をフォークのように突き刺して食べる場合やフォークを使って食べる場合は、底が深い小鉢のような食器を使います。

底が浅い、もしくは平たい食器を避ける理由の1つとしては、刺し損ねたときに食材がお皿の上で暴れてしまい、なかなか食べられずストレスになるからです。

スプーンですくって食事を摂る場合は、食器の側面を伝ってすくいやすいタイプのお皿を選びましょう。

介護用の食事器具は内側の構造にもこだわっていて、手前で食事をすくって奥にスプーンを滑らせることでスプーンの上に食事が乗るような構造になっています。

食事の形状に合わせてお皿も変えるのが重要です。

いずれの食器も、落とした時のことも考えてプラスチック製のものを、そして底に滑り止めが付いているものを選びましょう。

カップ

カップは手に馴染むものを選ぶのが大切です。持ちやすく飲みやすいことを重視しましょう。

飲みやすいカップの特徴としては次のものが挙げられます。

  1. カップの持ち手が大きく握りやすいもの
  2. 倒してもこぼれないようにフタが付いているもの
  3. 首を動かさなくても飲み物が飲めるよう設計されているタイプ

この特徴を押さえてカップを選ぶと良いでしょう。

お箸・スプーン・フォーク

食事を摂るために使うお箸やスプーン、フォークは柄にグリップがあるものを選びましょう。グリップを付けることで握りやすくなります。

スプーンやフォークの柄にスポンジを巻いた場合も、グリップ付きの器具と同じように、持ちやすく握りやすくなるので、すぐにでも使う必要がある場合はそのように対処するのもおすすめです。

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