ペット繫殖インストラクター資格は、犬や猫の種類別の繫殖方法に関する知識を有していることを証明する資格です。犬や猫には、たくさんの種類があります。また、犬と猫とでは性質も違い、繁殖のための考え方などがしっかりと身につけられるのが魅力です。
この記事では、ペット繫殖インストラクターで身に付けられる学習内容をまとめました。
詳しく見ていきましょう。
生き物の繁殖・生態に詳しくなれる
ペット繫殖インストラクターは、名前の通り、ペットの繫殖に関わる仕事が全般です。
種類が違えば、繫殖方法も違ってきます。特に、交配には、細心の注意が必要となります。そのため、種類別の繫殖方法や生態をよく知っておかなければ成功しません。
犬の場合、親犬の種類、血統、成長過程までを管理し、相手を選定します。
交配の注意点
- 性格
- 模様
- 体の大きさ
- 初産かどうか
交配は同じ種類だったらいいのではなく、さまざまなことを考慮して行わなければなりません。
シビアな分野ながらも需要は多い
ペット繫殖インストラクターは動物が好きというだけではなれません。
特に、犬や猫の繫殖について熟知していることが大事です。普通の知識では対応しきれない内容もあります。
より詳しく、繫殖の基礎を身につけるようにしましょう。
主に必要な知識
- 交配の方法
- 妊娠周期
- 出産可能期間
- 種類別の繫殖の注意点
《犬の場合》… ダックス、チワワ、トイプードル、フレンチブルドッグ、ヨークシャーテリア、ミックス犬 など
《猫の場合》… スコティッシュフォールド など - 繫殖によるリスク
- 適した飼育方法
- 出荷までの流れ
このように、覚えなければならない知識が多く、専門書の販売が少ないため、勉強がし辛い分野です。
趣味系の資格とは異なり、犬や猫が好きなだけだは取得が難しい資格となっています。
ただ、実際には、ペットを飼う方が増えてきています。そのため、需要は高く、注目されている分野でもあります。
ペット繫殖インストラクター仕事は、身につけた知識を誰かに教えたり、繫殖をサポートすることも仕事になります。
自宅で、ペットのお産を考えている、将来同じく繫殖に関わる仕事に就きたいという方に、情報や経験を提供できるのもペット繫殖インストラクターです。
このように、ペットを飼う方がいる限り、需要が高い分野だと言えます。
安全な飼い主を見極める方法も学ぶべき
せっかく大切に育ててきた動物。愛情いっぱいの飼い主のところへ行ってほしいという気持ちがあると思います。
そのためには、購入を希望したお客さんがどのような方なのかをちゃんと知っておく必要があります。お客さんがきちんと子犬や子猫を育てることができるのかを判断しなければなりません。
ペットを飼う人には必要な条件があります。
- お客さんの住んでいる家はペットが飼える状況なのか
- ペットを迎えることに、家族全員が合意しているのか
- 動物アレルギーはないか
- ペットを最後まで飼育する覚悟はあるか
- しっかりお世話をできる時間があるか
- 高齢になったペットの面倒を見れるのか
- ペットを飼う上で、経済的に大丈夫か
- 必要なしつけと、近所などへのマナーがきちんとできるか
- 引っ越しなどがあっても、継続飼育できるか
- 飼えなくなった時に、引き取ってくれる人はいるか
とても厳しく、項目が多いのですが、犬や猫の命を守るためです。
せっかくもらい手が見つかったのに、いざ飼ってみると飼育ができなかったり、途中でペットを捨ててしまう方も残念ながらたくさんいます。
こういった悲しい現状にならないためにも、場合によっては断る勇気も大事になります。
ペット繁殖のリスクと対策
繫殖には、リスクがつきものです。常に、さまざまな事態を想定している必要があります。
特に、遺伝的な問題があるかは重要です。
ペット繫殖で何に注意しなければならないのかを説明します。
危険な組み合わせ
- 近親交配 … 犬種・猫種の繋がりが近い同士を交配させる。
- 極近親交配 … 1代または2代という濃い血縁関係のある同士を交配させる。
交配させる種類を間違えてしまうと、遺伝性疾患などのリスクがあります。危険性の少ない種類を交配するためには、きちんとした血統の知識が必要です。
トラブルが起こらないようにするためにも、血統についての知識を身につけましょう。
体型・体質によるリスク
出産する母体の体型や体質によってもリスクを伴う場合があります。
- 太りすぎ
- 瘦せすぎ
- 高血糖
- 高血圧 など
健康な子どもを産むには、まず母親の体が健康でなければなりません。母親の健康管理をするのもとても重要な役割です。
動物の繫殖は、とても神経を使う仕事です。常にさまざまな非常事態を想定している必要があります。
また、繫殖にあたって必然的に多頭飼育となります。
動物たちがストレスをためることなく、出産し、子供たちが元気に育つよう適した環境作りを心がけましょう。
動物を愛する心、動物を繫殖させる責任感、生き物の命を預かる覚悟が求められると思います。
いつでも動物に寄り添って、繫殖のために尽力できることが大切です。
動物が好きで、動物の繫殖に興味がある方は是非、ペット繫殖インストラクターの資格の取得を目指してください。